CD買わへん

うちの父親はレコード屋を経営していた。


僕が幼い頃の話。物心ついた頃には廃業してしまっていたので、経営してた頃のことはまったく知らない。80年代後半から90年代のはじめくらいのことだったそうな。


母曰く、父のこだわりが強く反映された店だったらしく、大衆的なJ-POPは店頭に置かず、父親の好きなジャズのレコードばかり置いていたらしい。客が店頭に置いてないレコードを求めてきたときは、最寄りのタワーレコードまで走って買いに行っていたそうな。そして、僕が生まれて間も無く潰れたという。笑


最近はCDってどうなんやろ?

去年、コンポが壊れてから僕もCDを買わなくなった。iTunesなんかで一曲一曲を落とすようになったから、ほんとにアルバムで音楽を聴いたりすることは少なくなった。今の時代、名盤と呼ばれるアルバムは出にくくなってきてるのかもしれない。

そもそも、CDという媒介自体の立場も変わってきているのだろうな。CDを買わずとも、なんなら iTunesで落とさなくとも、YouTubeなんかで曲聴けちゃうしな。じゃあCDってどうなるんやろ、レコード盤みたいにコレクターズアイテム的な側面と、握手券の付属品みたいな側面が残るのかしら。


一方で、その音楽の「時代」の要素はフラットになるかもしれない。TikTokなんかでラッツ&スターの歌が使われたりするように、現代にも通じるキャッチーさがある音楽は今の聴き手のもとに、届きやすくなってるのかも。僕だって、歌番組で聴いた昔の歌が良かったからCD買いに行ったこともあるし、今はYouTubeでもっと手軽に聴けてしまうから、昔の音楽へのハードルはさらに下がってきているのかもね。果たして懐メロブームがやってくるのか笑


父が亡くなって8年くらい経った。父が好きだったマイルスデイビスなんかは、今の日本の聴き手に届くのでしょうかね。お父さん、あなたならどう思われるでしょうか。






今週のお題「おとうさん」